パソコン購入時の構成確認ポイント!その1

平素より大変お世話になっております。
ソリューション営業チームの近藤です。

今回はパソコンをお客様が購入検討をして頂く際の構成の確認ポイントについて少し書かせて頂きます。
一般的なビジネス用途で使用するパソコンのスペックを選定する際に重要となるのは主にCPU、メモリ、記憶装置(HDD/SSD)といったある程度の選択が可能な構成部品です。
パソコンのご提案を行なう際にお客様には簡単なご説明をさせて頂いている部分となりますがこれらの部品の確認ポイントを普段ご説明しきれていない部分を含めてご紹介いたします!

その1:CPUについて

CPUという単語はご存じの方が多いかと思います。
パソコンの性能に関して一番重要視されるのが「CPU」(Central Processing Unit)です。
パソコンの「頭脳」となる部分であり、ソフトウェアやハードウェアからデータを受け取り様々な演算や処理を行なっています。CPUの性能が高ければ高いほど、パソコンの処理スピードは速くなるといえるでしょう。

よく使われている一般的なCPUとしてはIntel(インテル)製品の「Core i」と呼ばれているシリーズが有名ですが大きく分けて以下のようなラインナップがあります。

・Core i9:高価格。一般的な業務用PCとしては性能も価格も高いので基本的には選択されません。
・Core i7:高価格。性能も価格も高い。高負荷作業を行なう場合に向いています。
・Core i5:中間価格。性能と価格のバランスが良い。ビジネス用途にお勧めです。
・Core i3:低価格。価格は安めだが性能とのバランスは悪くない。ネット利用や簡単な文書作成など。
(番外編)
・Celeron及びPentiumシリーズ:Core iシリーズよりも下位グレード。価格は安いが性能も低い。

※エプソンダイレクト製パソコンのCPU選択画面の一例

実際にお客様にご提案するのは性能と値段のバランスがちょうど良いタイプの「Core i5」が多いです。
最近はAMDというメーカーの「Ryzen」というCPUも性能と値段のバランスが良いとの評判で、「Core i」シリーズに迫る勢いで人気が出てきていますが、一般業務用PCに関してはまだまだIntel製品のシェア率は高いです。

同じCPU名でも世代差にご注意!?

一概に「Core i」シリーズといっても、古いタイプと新しいタイプで性能が大きく変わることがあります。
「Core i」シリーズが初登場したのは2008年ですが、2021年現在は「第11世代」が最新のバージョンです。
市場を見ると新旧世代が入り乱れて販売されておりますのでご注意が必要です。
Core i7を購入したのに少し古い世代のタイプだったので最新世代のCore i5と同程度しか性能が発揮できないといったケースも可能性としては考えられます。

世代を見分けるポイントと致しましてはCPU型番を確認することです。

【CPU型番Core i5の例】
・第8世代:Core i5-8600
・第9世代:Core i5-9600
・第10世代:Core i5-10600
・第11世代:Core i5-11600

プロセッサーナンバーと呼ばれる後ろの数字の先頭文字を確認します。
Core i5-9600だと「9600」がプロセッサーナンバーで、先頭の文字は「9」ですので第9世代ということになります。
第10世代以降はプロセッサーナンバーの先頭の数字2桁を確認します。
よってCPU型番の確認はプロセッサーナンバーの確認まで行うことをお勧め致します。
※価格を抑える為にあえて世代の低いCPUを採用している商品ラインナップもございます。

最新世代CPU(第11世代)は当然性能も一番良いですがどうしても価格が高くなる傾向がありますので性能差がそこまで大きくない一世代前(第10世代)のCPU搭載機もお勧めとなります。

CPUの性能を判断するには!?

CPUの性能を判断する材料としては「コア数」、「スレッド数」、「クロック数」というものがあります。
基本的にはCPU型番のみのご確認で大丈夫かと思いますが、念のため例を交えてご説明させて頂きます。

●コア数
現在のCPUはマルチコアプロセッサーと呼ばれており、1つのCPUの中に複数のコアが入っているものが
主流となっています。また実際にCPUの中に搭載されているコア数を指して「物理コア」と呼ばれています。
例えるなら・・・
マルチコアとは「頭」を使って作業する人が複数人存在しているイメージです。
※1コア=シングルコア、2コア=デュアルコア、4コア=クアッドコア、2コア以上のものをまとめてマルチコアと呼んでいます。

●スレッド数
パソコン側から見たときに認識できるコア数の事で「論理コア」と呼ばれています。CPUに搭載されているハイパースレッディングという機能により物理コアが4つある場合は2倍の8スレッドで認識します。
例えるなら・・・
作業をする人(コア)の作業スペース(スレッド)が一人に付き2個与えられているイメージです。
これにより片方で処理している間にもう片方で別の作業が可能になり作業効率が上がります。

●クロック数
CPUが処理を行なう際に発する信号を扱う速さで「Hz(ヘルツ)」という単位で表されます。
この数値が高いと同じ時間内により多くの処理を行なうことができるようになります。
例えるなら・・・
作業をする人の作業スピードが速い(クロック数が高い)作業スピードがゆっくり(クロック数が低い)となります。

例として、第10世代のCore i5-10500の製品情報を確認すると
コア数:6、スレッド数:12、クロック数3.10GHzという仕様になっていますので「作業する人が6人、作業スペースが1人あたり2箇所で合計12箇所使用可能、作業スピードは速め」というイメージになります。
※参考までにCore i7は「8コア/16スレッド」、Core i3は「4コア/8スレッド」です。

デスクトップ型とノート型で性能は同じなの!?

CPUにはデスクトップ用とモバイル用があります。
デスクトップ型に搭載されているCPUとノートPCに搭載されているCPUではどちらも「Core i5」と
記載があっても同じ性能にはなりません。
それはモバイル用に開発されているCPUに関してはバッテリーを長持ちさせて、発熱も軽減させる必要がある為
消費電力を抑えるように設計されており、若干性能が低めになっているからです。

まとめ

・CPU型番で世代の確認をしてみましょう。
・最新よりも一世代前の方が価格面でお勧めとなる場合もあります。
・Core i5シリーズは価格と性能のバランスがちょうど良いのでお勧めしています。
・同じCPUシリーズでもデスクトップ型CPUの方がノート型CPUと比べて基本的には高性能になります。

冒頭で少しと書きましたが思ったよりも長くなってしまいましたので他の部品に関してはまた次の機会に投稿させて頂きたいと思います!

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