EPSON財務R4での改正電子帳簿保存法への対応について

平素より大変お世話になっております。
アプリケーションサポートチームの井手です。

財務の電子帳簿保存法対応2次版となるVer.22.2のリリース予定についてご紹介します。

本バージョンは、財務R4の電子帳簿保存法対応の2次版にあたります。
 新機能「証憑クラウド保管」により、以下の電子帳簿保存法 区分2、3へ対応します。
(保存要件は下の表を参照ください)
電帳法の保存要件への対応概要は次のようになります。

  • ※【電帳法 区分1】 電子帳簿等保存(電子的に作成した帳簿・書類をデータのまま保存) ← 財務R4の初版リリースから対応済みです。
  • 【電帳法 区分2】 スキャナ保存(紙で受領・作成した書類を画像データで保存)
  • 【電帳法 区分3】 電子取引に係るデータ保存(電子的に授受した取引情報をデータで保存)

◎本バージョンでの電子帳簿保存法対応と今後の予定について

●本バージョンの証憑クラウド保管は、「データ共有」または「クラウド保管」をしている会社データで利用できます。

●証憑クラウド保管に加え、今後さらに機能を拡充させ、有償サービス化を予定しております。機能拡充する内容については2022年中にご案内いたします。

●有償サービス化後に証憑クラウド保管の利用を継続されない場合も、有償化前に保管された証憑データと変更履歴を確認できる手段をご用意します。

◎対象システム

「データ共有」または「クラウド保管」の利用を前提に、証憑クラウド保管は財務R4シリーズの全システムでご利用いただけます。

※[会社基本情報変更]→[運用情報]タブにある「データ共有/クラウド保管」が「する」になっている会社データ利用できます。

※データ共有により、会計事務所と顧問先で、証憑データとクラウド上の履歴情報を共有することができます。

※クラウド保管は、Weplat 財務応援R4の特典機能です。共有先がいない場合はクラウド保管の利用が前提となります。

★証憑クラウド保管の利用開始

「証憑クラウド保管」の利用を開始するには、設定メニュー →[会社基本情報変更]で[電子帳簿設定(SF7)]タブを開き、「証憑のクラウド保管」を「する」に設定します。

•「証憑のクラウド保管」を「する」にして運用後に「しない」へ変更することも可能です。
「しない」に変更すると、以降はローカルPCへの保管になりますが、クラウドへ保管済みの証憑データは閲覧できます。
ただし、クラウドへ保管した証憑の差替えはできませんので、仕訳を削除して再入力してください。証憑データはローカルPCへ保管されます。

•「証憑クラウド保管」を利用せずに、1次版(Ver.21.4)で対応したローカルの電子取引データファイルと仕訳・伝票を紐づける機能を継続する場合には、「証憑クラウド保管」の設定は「しない」のまま利用してください。

★仕訳・伝票と証憑の紐づけ(アップロード)

仕訳や伝票と、証憑との紐づけは、財務R4の入力画面の「証憑」ボタンにより行います。(1次版と同様の操作)仕訳の確定、または、伝票を記帳をすると、証憑ファイルと一緒に仕訳や伝票の情報(日付、金額、科目等)がクラウドへアップロードされます。アップロードされた証憑はブラウザーで確認できます。

★アップロードした証憑の確認

仕訳や振替伝票に証憑を紐づけした場合、証憑アイコンが付き、証憑が紐づいていることを表します。(1次版と同様)
アイコンをクリックするとクラウドに保管されている証憑がブラウザーで表示されます。

★証憑に関する履歴

クラウドには、証憑のアップロードや削除等の履歴に加え、財務R4から証憑を紐づけた仕訳の訂正や取消等を行った場合もその情報がクラウドに送られ、履歴として保管されます。

★証憑の検索

仕訳検索画面、または伝票検索画面から「証憑検索(F9)」ボタンをクリックすると、クラウドの証憑検索画面が表示されます。
電帳法要件の検索機能の確保(取引年月日・金額・取引先による検索)に対応しています。
検索の実行によりヒットした、証憑一覧が表示されます。

検索を実行すると検索にヒットした、証憑一覧が表示されます。
証憑一覧で「詳細」ボタンをクリックすると、証憑画像と履歴が表示されます

また、証憑クラウド保管の画面の右上の「メニュー」→「証憑一覧」を選んだ場合にも、証憑検索と同様に最新の履歴が一覧表示されます。

★電帳法対応1次版(Ver.21.40)からの改善点

電帳法対応の1次版(Ver.21.40)から、次の機能改善をしています。
以下の機能改善は、証憑をクラウド保管している場合も、クラウド保管せずローカルデータと紐づけている場合のどちらにも対応しています。

◆「証憑クラウド保管」の利用にあたり制限事項がございます。制限事項は下記をご覧ください。

(1)「データ共有」または「クラウド保管」による利用が前提のため、「会社送受信」、「仕訳送受信」、「会社送り出し・受け取り」、「バックアップ・リストア」による相手先との会社データの受け渡しは利用できません。

(2)「仕訳検索」後の「F2 仕訳変換」「F6 一括取消」は利用できません。ファンクションキーは無効になります。

(3)Ver.22.2の新機能「保守」メニュー →「仕訳データ項目一括変換」は利用できません。メニューは非表示になります。

(4)「仕訳一括削除」は利用できません。メニューは非表示になります。

※仕訳を完全に削除されたい場合は、 [入力環境設定]→[会社毎]の「伝票取消の操作」で「仕訳を完全に削除する」を選択してください。

(5)「保守」タブの「各マスターの再生」にある「オプション(F5)」は利用できません。ボタンが非表示になります。

(6)「会社複写(繰越不可)」、「会社コピー」は利用できません。会社データ選択画面で証憑クラウド保管を利用している会社を選択している場合、メニューは無効になります。

(7)「会計期間の変更」は利用できません。メニューは非表示になります。

(8)翌3カ月の仕訳・伝票への、証憑の紐づけはお控えください。
証憑を紐づけされる場合は、翌3カ月を利用せず、繰越処理を行った翌期データへ、仕訳入力と証憑の紐づけをお願いします。

※翌3カ月の仕訳・伝票へ証憑の紐づけを行い、繰り越し後の翌期データで紐づけのある仕訳・伝票を訂正した場合、証憑クラウド保管の訂正履歴が重複して登録されます。(重複の状態は同一の伝票番号に枝番が増えて登録されます)

【現象発生時の回避方法】

 繰越前の前期の会社データで、翌3カ月に入力した該当の仕訳を取消仕訳にするか、または削除してください。
この操作により、証憑クラウド保管の履歴に重複登録された片側が取消の状態(赤文字、取消線付き)になります。

(9)インターネット接続環境の制限
インターネットへの接続にプロキシサーバーを使用する場合、ユーザー名とパスワードの認証が必要なプロキシサーバーでは証憑クラウド保管を利用できません。

◆電帳法対応1次版(Ver.21.4)の証憑のローカル保存の利用継続について

区分3の電子取引に係るデータ保存について、「証憑クラウド保管」を利用せずに、ローカルに保存している電子取引データファイルと仕訳・伝票とを紐づける方法を継続することもできます。

参考URL:http://r4support.epson.jp/r4support/PInfoR4.nsf/R4/H001035?OpenDocument&H001035

電子帳簿保存法第1次版の対応内容につきましては、こちらもご参照下さい。

また最新情報が入りましたらご紹介させていただきます。
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